「カイロ・レン」について、温度差
『STAR WARSエピソードⅦ』
公開を怯えながら待っていた
いざ観てみると自分としてはすごく面白くて、気に入って、劇場に3度足を運んだ(うち1回は4DX)*1
何が良かったか?カイロ・レンだ。カイロ・レンが父ハン・ソロと対峙するあのシーンがとても好きだった。太陽が吸収されてしまう前に零した後悔・弱音が好きだった。仮面の下で、赤い銀河を眺めていた彼の祖父ダースベイター(アナキン・スカイウォーカー)も、同じことを考えたに違いない!と決めつけ、映画館で泣いていた
それから太陽が吸われ尽くされ、カイロ・レンのライトサイドも消えた。分かりやすい演出だった。ハン・ソロは十中八九、説得なんか成功しっこないって考えてたと思う。でも、あの場で「ベン!」と呼びかけたのは、間違いなくレイアへの愛だった。不器用で身勝手な父と、高圧的で人の話を聞かない母。それから歩く絨毯。Ⅶの時に、「うんうん、ベンくんそれじゃあグレちゃうよね。仕方ないよね」なんて思っていた
レイも好きだった。反乱軍の割れたヘルメットで表情を隠すシーン。雪の林の中でカイロ・レンを追い詰めるシーン。デイジー・リドリーの中に、ジェイク・ロイドも、ヘイデン・クリステンセンも、ナタリー・ポートマンもいた。昨年のTV放送では、リーアム・ニーソンを感じた。「あぁ、彼女はSTAR WARSの登場人物だ」と納得した
先日、『エピソードⅧ』の話を他人とすることができた(本題)
2人と話をして、1人の感想を又聞きする形ではあったが、三者とも「カイロ・レンがダメだ」と言っていた。話を統合すると、「ダークサイドが弱そう」ということだった。そりゃそうだ。旧三部作のヘマをした部下を容赦なく絞殺し、息子の右腕を切り落とした悪の化身としてのダースベイダー(+皇帝)と比べると、カイロ・レン(+スノーク)は余りにパンチが弱すぎる
「悪」のインパクトを求める人々にとっては、なるほど確かに物足りない(を通り越して不満だろう)
なるほどなー…。悪の“インパクト”以外に、目を向けてもらう作りって大事だ
話をした2人は、いずれもⅧのラストシーンには大興奮していた。フォースは、名も知らぬ子供にも宿っている。そこに、「悪」のインパクトを超える、「夢」を見たのかもしれない
自分はカイロ・レンが好きだ。それは変わらない。悩んで苦しんで、人間味のあるファースト・オーダーとして、最後まで生ききってほしい(もはやⅨでの生存を想定していない)
*1:4DXについてもいつか記事を書きたい
地元の厳しい目『沈黙-サイレンス-』/文脈の共有『ジャッキー』
2017年に見た映画の話をする
1月30日鑑賞
『沈黙-サイレンス-』
・アダムドライバーとリーアムニーソン出演で見るのを決めた
・雲仙の温泉の間違った使い方
・漂着してからのムラの描写がすごく良かった。こぢんまり感
・長崎弁に戸惑うアダムドライバーばりよかね
・「もう1回……」
・五島……五島!?それ、五島!?
・殺し方を色々メモしている*1→熱湯をちまちま浴びせる。貼り付けにして海にさらす。海に突き落とす(簀巻き)。火で焼く(簀巻き)。逆さづりにする。いきなり首を切る。
・何が言いたいかって、リーアムニーソンとアダムドライバーが出会う前にアダムドライバーがぶくれ死んだ無慈悲
・アダムドライバーが長崎来る!!長崎奉行所!!って興奮して身構えてたのに、ぶくれ死んだし、そもそもロケ地が1ミリも長崎じゃなくて悲しみが深かった。あれどこなん……?
・日本は沼だから蓮の花は咲く(仏教が広まったっちゅーことかな?)(蓮……)(*2
4月12日鑑賞
『ジャッキー』
・ナタリーポートマン主演だから観た
・JFKの悲劇をアメリカ人として共有できていないからほぼほぼ全編理解不能だった
・それにつけてもナタリーポートマンの美しさよ
・ナタリーポートマンになりたい
ただただ1本の映画を観るだけなのに、知識や経験としての貯えがないと、楽しめないものなんだなぁとそれはそれで学びになった
『沈黙』ほんとまじ……あ~……アダムドライバーとリーアムニーソンに長崎に来てほしかった……ほんと長崎奉行所なら自分の庭ってレベルのドドドドド近所なのに……はぁ~……*4
『ジャッキー』は、当時のアメリカの混乱とか悲しみを知っている人に解説してもらいながら見たら多分きっと面白い映画だったんだと思う
映画館にまで行って観たい!と思える映画が今のところない
夏?のハンソロスピンオフも迷う*5
『STAR WARS EPISODEⅧ 最後のジェダイ』~っぽいではダメ~
ネタバレしかない
※自分も今日までネタバレに触らないように生きてきたし それで正解だったと思う
・最初の字幕見て「生きている間に自分の目でスターウォーズの新作を見ることができるなんて幸せだなぁ」と思って泣いた
・新三部作世代なので反乱軍・新共和国・レジスタンスが危機的状況なのに慣れない
・ハイパースペース航法が強調されがち
・Ⅶでレジスタンスで一番の優秀なパイロット描写が薄かったポーダメロンのアナキン系パイロット描写
・ハンソロを失ったレイアが犠牲について考えるようになったのだ……犠牲の犠牲に……
・裸で漏らしながら彷徨うフィン面白すぎる
・オルガイツカにもそれやってほしかった
・私情でしか動けないカイロレンくん
・【悲報】レイアの謎パワー生還(宇宙空間に生身で放り出されたらどう考えても秒で死ぬと思うのだが、科学に詳しくないのでもしかしたら生き延びられるのかもしれない)
・レイと出会った時のルーク Ⅳのオビワンを思い出してしんどい
・Ⅲ見た後にⅣ見たら オビワンがルークに出会うシーンで涙腺が爆発
箇条書きにしたらめんどい
以下思ったこと
・レンとレイが時々(スノークの)謎フォースでテレパシー飛ばすのさ夢で二人会えますように感がとんでもなく大興奮したし、2回目にレンくんが上半身裸だったのが普通に教育によろしくないし、左肩の傷跡が最高。絶対手と手が触れ合わないと思っていたのに、ドォン……と触れ合ってお互い通じ合えたのが最高だった。今回、2作目だし、どっちかの右手が落ちるのかなぁと思ったけどそんなことなかった。最高だった。
・①レイとルーク、②レジスタンス(レイアとポー)→+③フィンとローズ、④ファーストオーダーの4つの場面が同時進行で、話が進まない割に、ころころ舞台が変わったからついていくのに大変だった。
・現代社会の風刺がストレートすぎて、ちょいちょい現実に引き戻されるのが好きじゃなかった。
・カイロレンくんよくできました!!(スノーク串刺し・レイとの背中合わせ)って思ったのに……なんで……決めなきゃいけないところで決めきれないところがほんとにスターウォーズの登場人物って感じで大好きだよ。幸せになって死んでくれ。
・「最後のジェダイ」って、大体はルークを想像したし、ひょっとしてレイかな?とも思った。ルークはレイだと言っていたけれど、それよりもっと前に、レイがベン・ソロが最後のジェダイって言っていた(ような気がする)(胸が熱くなった)。ラストシーン見る限りだと、「最後」のジェダイなんていなくって、「フォースは万物の間に流れているものだから、万物が存在する限り、ジェダイは存在する」っていう結末にしたいのかな。
・ヨーダがパペットだったのが地味に興奮した。
・ルークVSレンで、レンは足跡が赤くなっていたのに、ルークは浮いてる感じで、赤い跡がついていないなぁって思いながら見てた。し、ポーが「逃げる時間を稼いでいる」って言った瞬間、Ⅳのオビワン思い出して泣いた。ルークがセーバーを収めた瞬間、「あぁもう、オビワンじゃん」ってルークの死を覚悟した。実際はまるっきりオビワンじゃなくて、ちょっとルークなりの消え方だったのでそこは満足。同じようで同じじゃない。凄く好き。
・ハンソロとレイアの息子って出自がハッキリわかっているレンと、ただれた夫婦にその日の酒代として売られたレイっていう対比がよかった。でも、レイは前作までのネームドキャラの子供でいてほしかった。ついでに今作のレイは全体的にクワイガンジンっぽさがあった。
・エンドロール見ながら、「これから先も、ジョンウィリアムズっぽい音楽は数えきれないぐらい作られるであろうが、ジョンウィリアムズの音楽はジョンウィリアムズにしか作れないから、いつか新作は聞けなくなるんだ」と思うと涙が止まらなかった。あとキャリーフィッシャーほんまつらい。
色々言いたいことあるけれど、レイちゃんとカイロレンくんのこれからに目が離せなさ過ぎてやばいな?!?!??!?!?!??!??!!
おわり!