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『ギャングアワー』登場人物・ストーリー編~武蔵境に、俺はなる!~

 

ギャングアワー超おもしろかった~~!!!!!!!…というわけで、鉄を熱いうちに打ちます。セリフはちゃんとは覚えていないのでニュアンスです

  

登場人物 

田中/たまプラーザ

木ノ本嶺浩さん(2017年遠い夏のゴッホぶり)

・チェックのシャツとニューバランスのスニーカーが印象的な青年。インナーの白いシャツがちょっとオシャレなデザイン。赤いママチャリに乗っている。平凡な家庭で育ち、自らの身代金は500万円ぐらいだと見積もっている。三鷹さんに手を握られたなんとも羨ましい一般人。三鷹さんの銃を持ったなんとも羨ましい一般人。ロバートデニーロやアルパチーノが好きで、『狼たちの午後』の話でホームレスさん・大崎と盛り上がる。田中の脳内怖い人ランキング第一位は間違いなく鮫洲。

・大きな感情の変化がないキャラクターで、演じるのはかなり大変だったと思う。ワーって叫べばいいわけじゃないし、だからといってボソボソだと地声は聞き取れないし。両手はしばられており、人質という特性上身体を大きく使うリアクションも難しい状況。それでも、柔らかい表情筋を目いっぱい使って、驚き・絶望・恐怖を見せ、ギャングたちの恐ろしさを表現している。仕込んでいたネタがウケる回・ウケない回それぞれあったが、毎回同じテンションでそのネタをぶっこむメンタルの強さ。鈴木への電話や、映画の悪役が好きと語るシーンで、少し女性っぽいしなやかさが出てくるのがツボ。

 

渋谷/もう一人の田中

・塩田康平さん(2014年全国立海ぶり)

・革ジャンの人のよさそうなSIAM SHADEのお兄さん。強くなりたい(Must be strong!)精神で、裏社会に入った優しいお兄さん。体操のお兄さんというより歌のお兄さん。すれ違う高田に会釈したり、自らの地雷源でタップダンス踊った赤羽を心配したり、歩く道徳の副読本。追いつめられると若干ヒステリックになる。しょうがない。千葉県のとある駅名を「チンケな名前」とdisって、三鷹さんにマジギレされた。

・ギャングシートは彼のためにあるようなものだった。前方席に入った時の、渋谷の優しさに包まれたならきっと目に映る全てのものがSIAM SHADE三鷹さんにメンタルめった打ちされた直後の赤羽への「お前、大丈夫か?」とか、高田に「どうしてこの世界に?……やっぱ、お金?」と聞く時のタメ具合、高田がお金のすばらしさ語りを聞く時の表情。どれをとっても、渋谷の持って生まれた他人への思いやりを感じた。だからこそ、チョイチョイ悪者スイッチが入った時の眉間のシワと鋭い目と、怒鳴り声が切なかった。全ての先入観を取っ払って観たら、80%渋谷にフォーリンラブだった。渋谷の優しさに包まれて、春先の冷えた心を温める100分。

 

大崎

・橋本真一さん(2017年悠久ぶり)

・青いスカーフをズボンに着けていて、ズボンの丈が一人だけ短いのですぐに分かる。キラッキラの太陽BOY。ロボットのペンダントを着けているが、シャツに固定用のパーツがある。物販写真にはないから、稽古中に「これ邪魔だな?」ってなって急遽取り付けた気がする。

・スタートの田中誘拐で構えるときの笑顔で、完全に「おい、こいつギャング向いてねーよ」と思わせる純度100%の天使。金八先生とかで最終話近くでメイン回持たせてもらうタイプの不良。オープニングのピースに合わせて客席でピースしちゃった人ー?はい!飛び跳ねるわ、キラキラだわ、「橋本さんのファンはこれが好きなんだろうな」の詰め合わせすぎて、なんかもう、ファンイベ?っていうぐらい橋本さんがキラキラしていた。「っていうか、どうして間違っちゃったんだろう」で指で下唇をピヨピヨするところとか、田中の免許証見て脱力するところとか、演出・佐野さんの狙い「漫画のような」を徹底して守り抜いた素直さ。田中と息ぴったりに、「「えっ?」」と赤羽の作戦を聞くシーンが気持ちいい。「天才!」と「頭いい!」は、どっちが先なのが正解だったのか、真実は闇の中。「バルス!」

 

赤羽

川村亮介くん(はじめまして!)

・ポンパドール前髪のチンピラを絵にかいたような男。女の子にモテたくて裏社会にやって来た自らの命が大事な文治主義チンピラ。鼻くそをみんなのソファーにくっつけているが、これバレたら殺されちゃうんじゃないの?大崎のケー番を暗記しており、大崎のケー番を押すことに命を懸けている。コーヒーにマヨネーズを入れる独特の味覚を持ち、突然もだえ苦しむ持病がある。

・全身を使ってバカを演じる。オープニングで既にキーンをしている。「三鷹さんって、非情な人ですよね?」がいつの間にか「冷酷な人」に変わっていたような気がするが、気のせい?非情なテニス普通に映画にいたら観客のヘイトを溜めるタイプのバカなのだが、なぜか赤羽だから許されている感じも出してしまう。全力でバカだからかな。嫌味がない。1回目の電話で大崎のことを見るシーンは赤羽の見せ場。 

ameblo.jp

なんだこの秘話……激ヤバ……音読した……。

 

高田馬場ジョー

・谷沢龍馬さん(はじめまして!)

・ギラッギラのバブリーな衣裳。ひとりミラーボールのうさんくさい眼鏡。ホームレスからもらったものを飲食できる。劇中、3回トイレに行く。そのあとで更にチョコ菓子を食べる。常に何かを食べてはお腹を壊す永久機関。別のチームに雇われていて、三鷹チームを潰そうとしていたが、最終的に渋谷チームでこき使われていた。

・「飄々」の擬人化。気付いたら、眼鏡を拭き、汗をぬぐい、爪を磨いている美意識の高さ。なのに常に何かを食べている。眼鏡が割れたり、髪型が乱れたらキレるタイプと見受けた。「ありゃ来るね。で、次は確実に殺すね」「ま、いっか!」など、カラっとした明るいキャラが、最後の最後でガッツリ裏切るどんでん返し。結末を知ってから2回目を観ると、覆面警官(ホームレス)に対しての「おいおいマジかよ」は本音だというのが分かるし、その時の表情は三鷹さんより険しい。古き良き(?)真っ黒のリボルバーを愛用。赤羽の「オレ鮫洲派になろっかな~」や、鮫洲の「俺にはこれがある」を聞いた時の苦虫を嚙み潰したような顔の歪みっぷりがたまらない。

 

鮫洲

佐藤永典さん

・中学二年生の心を持ったまま大人になった歯並びが良い青年。ナイフのモチーフがついたチェーカチョーカーが印象的。足元の編み上げの位置がすごい。彼のファッションセンスが心配。刺激を求めて裏社会にやってきた木ノ葉崩し編の我愛羅大蛇丸みたいなことを言う。歌っているような抑揚で、果てしなく色っぽい。

・CV日野聡さん。本名は真月零。間違いない

・あんなキャラだけど、多分作中では嘘を吐いていない。「大したミスでもないのに脳天にズドーン!」は多分本当だし、その惨たらしさに刺激を感じて、ある種の三鷹さんへの憧れを持った気がする。赤羽や渋谷と1対1になって気まず~く見つめあうシーンの表情が、三鷹さんのそれと重なって見えた。特に気にはしていなかったが、一人称が「俺」と「僕」でブレているらしい。鮫洲の不安定さ、かなぁ。「仲間に入りたいんだ」は本心で、「イヤなら三鷹さんに話す」のように、脅すことでしか味方(友人・仲間)を作れなかったのかなぁ。早いところ大崎に浄化してもらってほしい。「んちゃ!」をちゃんとやってくれたのが嬉しかった。

 

ホームレスさん

・古澤裕介さん(はじめまして!)

・役者だったが、売れなさ過ぎて夢破れてホームレスになった。やることといったら、配給貰いに行くことと寝ること。ちょっと羨ましい。狭い場所にいると眠たくなるハムスターのようなおっさん。あの鮫洲の顔面をもってしても「パッとしない」と言い切れるので、多分、スーパーイケメンに化けるタイプ。あなどれない。三鷹さんのことを監督だと思っている。

・てれんぱれんした感じが、ギャングの緊張感に良い緩和をもたらした。「頼む頼むお願い!」の言い方が好きすぎて、今後、個人的に使用していきたい。ホントにマジで「監督!リハなんだからそこまでやらなくていい!ケガしちゃってるじゃん!誰か救急車!」とか叫ぶシーンがめっちゃ好きで、ほんとに好きでめっちゃ笑う。「まだ終わりじゃなかった」「展開力半端ねぇな!」とか、めちゃくちゃ空気読めなさ過ぎて最高だし、もっと笑いたかったんだけど、なんか劇場の空気が許してくれなかったので今笑う。思い出し笑い。2日連続でキャベツ太郎だったときはどうしようかと思った。せめて日替わりにしてあげて……(笑)

 

(ここまでで軽く3000文字超えてます)

 

ストーリー

スターウォーズの字幕だと思って読んでください)

三鷹率いる「真ん中よりちょっと下」のギャングチームに身代金5億円の誘拐事件のヤマが回ってきた。

しかし実行部隊の赤羽と大崎が拐かしたのは金持ちの鈴木ではなく、サラリーマン家庭の田中だった!赤羽・大崎・田中は、人質を間違えたミスを理由に三鷹から殺されないように、本物の鈴木を誘拐する替え玉作戦を思いつく。

チームのアジトをたまたま見つけたホームレスは、三鷹たちを犯罪組織ではなく、自主映画制作サークルだと信じてしまう。役者だったホームレスは、映画の制作に食いつき度々アジトへ侵入する。

一方、替え玉作戦を成功させるべく、赤羽と大崎は、渋谷を仲間に引き込む。三鷹への忠誠心と、赤羽と大崎を救いたい優しさで板挟みになる渋谷。横暴でズル賢い強い奴になるため、赤羽と大崎を一度は見捨てるが、土壇場で三鷹を裏切る選択をする。

替え玉作戦もいよいよ終盤。赤羽・大崎・渋谷が最後の詰めと張り切るところに乱入する鮫洲。鮫洲は初めから、赤羽と大崎が人質を間違えていたことを知っていた。替え玉作戦よりも、「もっと良い方法がある」と言う鮫洲の提案は、「三鷹を殺すこと」。赤羽・大崎・渋谷、鮫洲、そして鮫洲に買収された高田の5人が結託し、三鷹を殺し、鈴木の身代金5億円をピンハネする計画に変わる。

誘拐事件から、内部抗争へと発展したチームに、もはや田中は必要がなくなり、解放される。アジトを抜け出した田中は、ホームレスと接触する。

「これでお前は前に進めるんだな」渋谷から銃を向けられる三鷹三鷹を殺すことに躊躇する大崎と渋谷。早く殺してしまいたい鮫洲。場が荒れる中、「自主映画の覆面警官役」として乱入したホームレスにより、命を拾った三鷹は、鮫洲とのタイマンを持ちかける。

覆面警官の指示でエモノを床に置いていたため、三鷹と鮫洲は素手による勝負を始める。三鷹の馬鹿力に追い詰められる鮫洲は、床に置いた自らのナイフを拾い、形勢は逆転。三鷹に最後のひと刺しを与えようとした瞬間、渋谷は「三鷹を救いたい」という自分の利益のために鮫洲を撃ち殺す。

誘拐は失敗、内部抗争を起こした三鷹のチームは、上層部から消される。しかし、渋谷は替え玉作戦用に誘拐している本物の鈴木を利用して、誘拐事件を続行しようとする。

が、全ては高田の罠だった!他のチームから、三鷹のチームを失脚させるよう雇われた高田は、誘拐事件の資料を捏造、赤羽と大崎が誘拐する相手を間違えるよう仕向けていた。高田は、今までの自分から変わった渋谷に一瞬で倒される。

重傷の三鷹からチームを引き継いだ渋谷は、「1人でも多く仲間が欲しい」とチームへの加入を希望する田中を迎える。田中は、チームが仮名として駅名を名乗っていることを受け、自らを「たまプラーザ」と呼ぶよう言う。

「真ん中よりちょっと下」のチームを、「トップまでのし上がる」チームにしたいと宣言する渋谷に、三鷹は微笑みながら頷く。

その場に残された鮫洲が、実は生きていた。体に鉄板を仕込み、渋谷の銃弾から身を守っていた。「俺を敵に回すと怖いよ」と怪しげに笑う。

 

後日談

千穐楽だけ演出変えるのあんまり好きじゃない

リーダーの渋谷、赤羽に肩を揉ませる田中改めプラーザ。ちょうど良いポジションに収まる大崎。徹底してこき使われる高田。

鮫洲にリンゴを剥いてもらう三鷹

確定申告を終わらせて役者復帰を目指すホームレス。

8人の男たちは、きっとどこかで生きている。

 

誰の物語か

木ノ本さんが「トップクレジットされているだけ」とおっしゃっていました。自分は、フィクションのメインは、キャラクターの「成長・変化」だと思います。この作中で、目に見えて変わったと思うのは、田中・渋谷・ホームレスです。

息子の身代金として500万円も出せない一般サラリーマン家庭の田中が、たまプラーザとして名前を変え、裏社会に足を踏み込む。フツーの話だと、裏社会に行っちゃう時点でバッドエンドなのですが、作中のセリフを借りるなら「太く長く」生きていけるのは、ギャングの世界なのではと思いました。

渋谷は本当によく変わりました。変わるシーンも、鮫洲を撃ち殺すという劇的な内容だし、変わった後の渋谷が、かつてホームレスに繰り出された技をそのまま使って形勢逆転をする。主人公然としています。変わる、というより、持ち前の優しさに、「自らの利益のためならコロシも辞さない」暴力的な強さが加わった、と言った方がしっくりきます。

ホームレスはホームレスから役者に返り咲こうとしています。このとき、「今度は役者として、また会おう」的なことを言うのですが……。こう……。『ギャングアワー』という作品は終わってしまうし、今日から次の現場に向けてみなさんそれぞれ動き始めています。この8人が完璧に揃うことは、恐らくないと思いますが、俳優のみなさんがそれぞれで活躍し続けていけば、誰かとは何かの作品でご一緒できるんだと思います。ホームレスの最後のセリフがメタ的にぶっ刺さりすぎてしんどいです。

 

 

三鷹さんの話したいんですけど、三鷹さんの話すると理性が死んでしまうし、ここまでで既に5000字超えています。三鷹さんトークだけで、更に何千字とかなりますので、公共の利益を考え、ここで打ち切らせていただきます。

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

自分のことは今度から武蔵境って呼んでください。吉祥寺の座は他の希望者のかたにお譲りします。ではでは