言葉にすること。他人に伝えること。
昔のパンフレットの話です。
この夏、帰省をしました。学生時代にバイト代でゆるく推していた*1俳優さんの舞台のパンフレットをパラパラと読んでいました。
「□□さんの作品面白かったなぁ…。え！？テニミュ前の△△さんおるやん！？」とか、「この舞台の初日に〇〇さんが関係者席にみえられていて、××さんの復帰作で…」とか、「これは出演決まったとき、めっちゃ嬉しかったなぁ！出番がしょっぱかったけど！」とか……。今のわたしからしたら考えられませんが、舞台の内容はあんまり覚えてなかったんですね。なんで覚えられてないんだろう…？笑
それで、ある作品のパンフレットを見て、泣いてしまいました。もう7年以上前の作品になります。他の出演者の方が、東日本大震災のことをお話されていたので…。パンフレットあるあるの、出演者にちょっとした質問をして、出演者が簡単に答える例のコーナーです。
Q.来年こそはやってみたい、実現させたいことは何ですか？
A.舞台の仕事が最近は多いので、映像の方でも活躍できる様になりたい。（後略）
わたしは、この人の来年（つまり2012年）を確かめることなく、FCの継続をせず、そっと離れてしまいました。なんでって、二次元（神代くん）にドップリになったからです。
でも、大きな映像の噂を聞いたことはありませんでした。もしかしたら、わたしの知らないところであったのかもしれませんが、ずーっと、元推しさんは舞台をメインに活躍を続けてこられました。
「2.5」という言葉が広まって、色んなタイプの俳優さんを目にする機会が増えました。その分、俳優さんの椅子…ならぬ、役取りゲームは激しくなっているのだと思います。そんな中でも、元推しは舞台の仕事を途切れさせることなく、かつての代表作の知名度を維持したまま、新たな作品でもファンを増やしていっています。
初めて舞台のチケットを買って、イープラスやらぴあやらカンフェティやらに登録したのも、初めての手紙やプレも、初めてのスタンディングオベーションも、初めての接触イベントも、みーんな、元推しの現場でした。
大した応援はできませんでした。今でもそんなにやれてないけれど、今の四分の一ぐらいかな…？元推しにとって、わたしは存在すら知らない「客席の一つを埋める誰か」にすぎなかったけど、わたしにとって元推しは、ありとあらゆるものの原点でした。
そんな元推しが、この界隈だと大きな映像のお仕事を取りました。今日の更新だから、お察しの方もおられると思います。オープニングで姿だけ確認しましたが、相変わらずの存在感でしたね。早く喋らないかなぁ。
それでね、その件のパンフレット、最初の一問一答にこんなのがあったんです。
Q.今年一番の自分にとっての変化や出来事は？
A.芝居に対しての意識が更に高まった。今年は（作品名）をはじめとして、素晴らしい方々とご一緒できた事が自分の中でもとてもいい経験になった。（後略）
この（作品名）で共演した素晴らしい方も、今日からの映像作品に出演されています。もう7年も前のことだから、その方は、元推しのことを覚えていないかもしれません。が、いち視聴者として、勝手に元推しとの縁を感じています（笑）
キャラクターとか設定的に、多分、元推しとの絡みは皆無だろうし、撮影も一緒にはならないんじゃないかなーと思っていますが、ほら、テレビ欄では名前が並ぶじゃないですか！？（二次元のオタク的発想）
気温がぐっと下がって、夏の終わりを感じて少し淋しくなった平成30年9月2日。淋しいばかりじゃなくて、未来は明るいものだなぁと思った午前9時でした。
余談。
帰省の時に、パンフレットを5冊程度こっちに持ってきました。そのうちの1冊に、「二十歳のエチュード」っていう作品のがあります。ハタエチュ知ってる人ってどのぐらいいるのかな？10万人ぐらいはいてほしいんだけど…。
これも2011年の公演で、3月の4~6日に上演されていました。1990年3月8日生まれなので、「二十歳の集大成」としての企画でした。
で、パンフレット。の、インタビュー。
次の企画に対して、
「お膳立てしてもらうばかりじゃない」「演出や脚本から参加して」
……お、おましば……！！って思いました。行ってないけど。
こんな昔の話、きっとお話された俳優さんたちは覚えていないのかもしれません。でも、そのときの思いを、言葉にすることで、それを読んだ人に伝わるんだな、というのが、なんだかとてつもない奇跡のように思えました。
7年経った、ファンですらないわたしの心を打ったんです。すごいよ。そして、言葉だけじゃなくて、本当にその思いを形にしています。あ～めっちゃすごい～～！！（突然の強制終了）
やっぱりパンフレットは買っておくべきですね！あとできれば出演者のみなさんには文字数ギリギリまで喋ってほしいですね！
おわり！
