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毎日が記念日

スペーストラベロイド2018感想

ネタバレを回避して感想を書ける自信がなかったので、申し訳ありませんが、千穐楽後のアップになりますことをお許しください。

  

ameblo.jp

 

宇宙旅行を商品化するためのテスト飛行。乗組員は4人。と1人。と1機。

抽選で選ばれた乗客・新婚夫婦1組と、PR用のマスコミ2人。

…で、起こるトラブルを解決していきます。(3行あらすじ)

 

1機のアンドロイド

今回のテスト飛行に随伴する予定だったアンドロイドを八木沼くんが壊します。なので、乗り込んでいるアンドロイドは八木沼くんの友人の普通のオッサン(以下メイサちゃん)です。

玉地くん・土田さん・松金さん・日菜子さん・嘉月くん・天達さんは、メイサちゃんを、アンドロイドだと思い込んでいます。まあ、みんなボロクソに言いますけれど(主にフォルムについて)

不幸にも(?)メイサちゃん紹介のシーンにいなかった火野さんと海野ちゃんは、それぞれ別の人をアンドロイドだと思い込みます。

火野さんは、位置ズレによって、日菜子さんをアンドロイドだと思い込んでいます。メイサちゃんのことは普通のお客さまとして扱っています。だから、火野さんはメイサちゃんにめちゃくちゃ優しくて、日菜子さんに「おい、お前の仕事だぞ」など乱暴な物言いをしますし、アンドロイドなのでボディタッチもします。当然、日菜子さんから痴漢を疑われました。

海野ちゃんはもっと複雑です。海野ちゃんは、玉地くんをアンドロイドだと思い込みます。前情報で、「女性型」と聞いていたそうなので、(八木沼くんの失態を知った)玉地くんが女言葉を使うアンドロイドのふりをします。そして、メイサちゃんは、海野ちゃんの中で、国際警察になりました。ただのオッサンが国際警察のふりをします(しません)

劇中に、生身の人間によるアンドロイドが3体誕生しました。(?)

これがめちゃくちゃ笑えるので、DVD見てください。

 

キャラクター

玉地くん(岸本卓也さん)

エッッッ、きしたくさん!?あの!?きしたくさん!?嘘ォ…って思いながら見てたんですけど、確かにきしたくさんでした。あぁ、見たことあるなぁ…って。(特に口元)

玉地くんは「船長候補」として、テスト飛行に臨み、うまくいけば晴れて船長になれるよっ☆ということで、一番緊張感をもって、点数のために秩序を重んじる役割でした。途中、ディレクターに「宇宙飛行士を目指したきっかけ」を話す場面があって、それが、火野さんを説得するときに繋がっていたので、なんかもう、泣けました。船長候補として「しっかりしなきゃ」と頑張る玉地くんが、「宇宙の端はどうなっているんだろう?」と語る姿に、ディレクターが「子供っぽいところもあるんですね」と感心していました。そして、玉地くんが「宇宙はそれだけ魅力がある」って言ってて、なんかもーーーーーーーーー玉地くんと宇宙ゎ…ズッ友だょ!!と思いました。

カメラマンちゃんにメイサちゃんだと思われて、女言葉でしゃべっていたり、テロリストモード発動したり、中盤からどんどんキャラ崩壊していって、それでも玉地くんの芯は残ってるところが最高でしたね。多分、テロリストモードは公演を重ねるたびにエスカレートしていると思います。1公演しか観ていませんが、おそらくそうです。

きしたくさん、体格が良くて、「あーかっこいいな…」ってちょっとキュンと来ました。すごくかっこいい。

 

八木沼くん(八島諒さん)

かわいいキュートボーイ。

アンドロイドのメイサちゃん(本物)をぶっ壊したので、代わりに友人の日雇い労働者のオッサンにドギツイコスプレをさせて、ドギツイ演技をさせる日本の無茶振り王。

地球との距離、速度、外気温などを即答できるあたり、まあまあ頭は良いのでしょうが、いかんせん作中のトラブルメーカーの1人。(トラブルメーカーじゃないキャラクターがいないんですけど)メイサちゃんも「この舟バカばっか」とこぼしていましたが、まあかわいいのでOK♩って思いました!かわいいから何でも許してもらえて来ちゃったタイプ。

 

土田さん(竹石悟朗さん)

え、宇宙旅行でサングラス!?頼りになる兄貴分…かと思いきや、仲間を売るずるがしこいタイプのようです。

宇宙遊泳~って、本当に泳いでたのめっちゃウケたんですけど、命綱のディティール?雰囲気?がマジで浮いてるっぽかったんですけど、あれは裏に誰かがいたのかな…?

ポケットに入っていたネジをごまかすために、命綱を取って、案の定宇宙船から離されそうになるところはめちゃくちゃ最高にギャグ。「STAR WARS」エピソードⅧのレイアみたいじゃん~と思いました。…ところで、レイアはそんなに強くミディクロリアンが働いているようには見えなかったのですが、なんであれで無事生還できたんですかね?宇宙空間に生身で吹っ飛ばされたら…シュワちゃん主演の「トータルリコール」みたいになるんじゃないんですかね?体温で血液が沸騰しないんですかね?まあ、土田さんはちゃんと宇宙服着ていたので大丈夫でした。

メイサちゃん(オッサン)と商談成立するところで、ETのお友達使ったのマジでずるい。あんなんウケ無いほうが無理。面白い。

期待を裏切らないキャラクターで、ストレスなく観ることができました。火野さんに叩かれたところはよく冷やしておいてくださいね。コブになっちゃうから。

 

日菜子さん(妃野由樹子さん)

見たことあr……あっ!『恋するアンチヒーロー』ガルルンジャーのピンクさんだ!!レッドのことはもう捨てたんですか!?そうですか

チェックのお洋服可愛かったですよね。めっちゃ可愛かった。あと鞄についてたキーホルダーもめっちゃ可愛かったし、髪の毛もくるんとしてチョンって結んでるのも可愛かった。

かれぴっぴのことを、「うっぜ~な~」と思っていても、お出かけ先ではあんまり気にならないけど、宇宙船とかいう密室空間であんなふうになったら、そりゃ誰でもキレるわ…と思いました。この船、空気読めない奴しかいない。

ブリーフィングルームで一休みしている日菜子さん、マジで綺麗すぎて、アンドロイドかと思った。めっちゃ綺麗で、これ、下手の前列でみたらテンションあがるだろうな~と思いました。上手でも一休みされていましたが、カテコも下手だったし、日菜子さんが好きな人(嘉月くん)は下手で見たほうが良かったですね。

めっちゃブチ切れてガルルルル…ってするところがぶっ飛んでて最高でした。

 

嘉月くん(伊藤新さん)

前髪ジャマじゃない!?!?!?!?

ウザいぐらいに重力発生装置について質問していたのがまさかフラグだったなんて思いませんでした。ヘタレだけど、めちゃくちゃすげー人。芸は身を助く。

いいなー…火野さんと二人っきりで濃い話とかしたんだよなー。いいなー。

 

天達ディレクター(松木わかはさん)

彼女と、玉地くんの会話がめちゃくちゃ最高に最高です。

しかもそれが、玉地くんが火野さんを説得するときの鍵になるなんて思わなかったよ…。マジで脚本がすごい。

 

海野カメラマン(渡壁りささん)*1

この子絶対、周りのおっちゃんたちからお菓子貰ってるやろ…という愛らしさ。

 

松金さん(山口キヨヒロさん)

うさんくさい眼鏡のオッサン。

命乞いをするときに、生後2か月の赤ちゃんを抱っこしているママという謎設定を持ち出す芸達者。

 

メイサちゃん(牧田雄一さん)

か、かわいい(圧力)

いや、かわいくねーよ!!……しかし、とらえようによってはかなりかわいいのでは……? と、観客を混乱させる超高性能アンドロイド(のふりをしたオッサン)

元から牧田さんがアンドロイド役をやるって知ってたから、あんまり衝撃!!とは思わなくて…。ほら、ベイマックスとかあるやん?アンドロイドがスレンダーな美男美女、というアンシャンレジームを打ち倒すパワフルなキャラクターでしたね!!

セリフない時(テニミュでいうベンチワーク)に、裏でウィーンガシャンウィーンガシャンしてたんだけど、なんか…ロボットっていうとなんでみんなC-3POになっちゃうんでしょうね?

メイサちゃんの一番好きなシーンは、乗り物酔いをしてゲロ吐くのがリアルすぎたところです!あれは誰でも貰いゲロする。めっちゃゲロがお上手でした。

でね!こう、振り返ってたら、火野さんは日菜子さんをアンドロイドだと思っていて、メイサちゃん(オッサン)は大切なお客さまだったんですよね!!だから、火野さん、メイサちゃんにめちゃくちゃ優しいんですよ……。「気合入ってますねー♪」って、火野さんからお砂糖対応貰うメイサちゃん羨ましすぎて…普通に嫉妬しました。

 

火野さん(久野木貴士さん)

好き。

ちょっと一回マジで考えよ?(何を?)

火野さん、ちょっとまじで…マジで、絶対こんなんリアコなるじゃん????リアコっていうより、夢女子?なんかもう、わたし、ここの会社の技術部にいて、「火野さんは、この会社に残るんですね…」って泣きながら辞めていった若いエンジニアの役やってました(?)ナノとかエムペで連載持ちました(?)

優勝ですよ。火野さん。

技術者として、宇宙史に名を残したいという野望を持って、就職して、実際に宇宙船のエンジンやシステム開発に携わって、実際自分のエンジンで空を飛ぶって…ひとりプロジェクトXやん…。そんなんもう、わたしが火野さんのヘッドライトテールライト*2になるしかないじゃないですか(?)

技術者としてのプライドと功績を会社に奪われたため、会社の上層部である松金の命・不正のリークを狙って本物の銃を持って宇宙船をジャックするんですけど…。このテスト飛行に、ジャックされたときの防災訓練というミッションもあったため、誰も信じてくれないところが最高にゲラ。お客さんの笑い声に合わせて調子に乗る玉地くん。困惑し、イライラを募らせる火野さん。最高。

火野さんがめちゃくちゃかっこよかったし、もうね、これは火野さんですね。この人絶対、ロフトに売ってるナットとかボルトの形のチョコレートあげたら喜ぶ。好き。全体的に好き。まあ、ハイジャック犯なんですけど。なんでこう、わたしが好きになる人みんな犯罪者なんですかね。三鷹さんにしろ、火野さんにしろ。もう二人が同じ拘置所にいたりしませんか。しませんね。

この会社の不正っていうのが気になるんですけど、「リーガルハイ」の古美門さんと三木さんみたいなイザコザだとイイナと思いました。まあ、そんなレベルじゃ済まなさそうだけど…。冷蔵庫のプリン勝手に食べた!レベルだといいな…。絶対そんなヌルいもんじゃないけど…。

 

火野さん♡しゅきぴ♡から、どうやってエディ*3に切り替えようか悩み中です(あと2日しかないですよ。急いでください)

 

 

アクセシビリティの高い作品

ここんとこ、「行くかぁ~」と思って、フラッとチケット買って、観に行く現場があるなぁと思いました。スタジオライフさんの『アンナカレーニナ』『カリフォルニア物語』『言葉の奥行き』、イヌッコロフェス参加作品の『恋するアンチヒーロー』『スペーストラベロイド(シザーブリッツさん)』

すっげ~~~~楽だな!?とビックリしました。

有料会員に登録して、円盤買って、当落日にソワソワして、歓喜したり落ち込んだり。クレカの引き落としかからん;って泣かなくていい。「行きたい!観たい!」の熱が高い時にサッと行ける。最高。

でも、作る側からしたら、それだけ当日券があるっていうのは胃が痛いことなんだろうなぁとも思いました。『スペトラ』でもらったフライヤーで、スタッフさんの名前を全員載せているものがあって、本当にたくさんの方のお名前が載っていました。この人たちのお給料とか、舞台装置・衣裳のお金、宣伝費…あぁ~~~~…胃が痛い。なんかいい方法ないんですかね…。制作側も、資金回収の心配をせずに、お客さんも完売を恐れずに、なんかお互いストレスフリーでお芝居を楽しめたらいいのにな~って思いました。絵に描いた餅。

それから、「行くかぁ~」で、上野の劇場にふらっと行ける環境がすごいなぁって思いました。わたし、地元が本州にすらない田舎の民なので…。ソワレ見たら絶対その日のうちには帰れないんですよね。夜行バスが無いので(笑)新幹線も無いですねぇ(笑)

ま、なんにせよ、『スペーストラベロイド』が、2018年面白かった舞台大賞の本命候補になりました。火野さんがかっこよかったし。良い時間を過ごせました。ありがとうございました。

 

 

 

さて、いよいよ我らの出番です(?)

『トラベルモード』がついに10月11日より開幕いたします。

荒木さんやみなさんの待つ劇場に、わたしも駆け付けます!!卍

 

ご清聴ありがとうございました!では!

よもぎにマシュマロを投げる | マシュマロ

*1:Aチーム公演に行きました

*2:中島みゆきさんは神

*3:荒木さんの役です